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コル-4-フラッグ リマスタード(COL-4-FRAG REMASTERED)

・コル-4-フラッグ リマスタードとは
この原料は植物由来のⅣ型コラーゲン断片です。ヒトのコラーゲンと同じ構造を持ちつつ、植物由来のためヴィーガンコラーゲンとして使用できるのが特徴です。

・コル-4-フラッグ リマスタードの機能
表皮と真皮にコラーゲンIVネットを固定し、パールカンとコラーゲンVIIを増加させる機能があります。これにより、真皮乳頭層の突出指数が増加し、肌の栄養状態が改善され、最終的に肌がより滑らかで引き締まった状態になります。

・ヴィーガン化粧品マーケット
ヴィーガン化粧品の世界マーケットは3兆円市場といわれ、今後10年で倍になると予測されています。というのも、昨今取り沙汰されているSDGsとヴィーガンコンセプトがとても相性が良いためです。代表的なヴィーガンのポリシーとして「人間が動物を搾取することなく生きるべき」というものがありますが、畜産は環境負荷が高く、1 kgの食肉を生産するためには、牛肉で11 倍、豚肉で7 倍の穀物が必要となります。畜産はカロリーベースでの生産効率が低いだけでなく、穀物を生育させるための水、そして水を運ぶためのエネルギーを多く消費することがから、持続可能性が低いと言われています。

・動物を経由しないコラーゲン生産
コル-4-フラッグは植物の中にヒト由来のⅣ型コラーゲンペプチド遺伝子を組み込み、コラーゲンを生産させるという方法を採っています。この方法を用いると、動物を原料とせず、水、エネルギー、スペースを最小限とした中でコラーゲンの生産ができるのです。


NASAによる植物の光生物学の最新研究とmRNAテクノロジーを活用


・なぜⅣ型コラーゲンなのか?
人の皮膚には9種類のコラーゲンがあり、中でもⅣ型コラーゲンは真皮と表皮の間を繋ぐ膜を形成しています。

種類 重合型
線維束形成型 I 繊維型
II 繊維型
III 繊維型
V 繊維型(Ⅰ型と ハイブリッド)
XI 繊維型(Ⅱ型と ハイブリッド)
FACIT IX Ⅱ型表面に存在
XII Ⅰ型表面に存在
シート形成型グループ IV 基底膜を形成
VII 基底膜近傍にあって、アンカリングフィブリルを形成

図1.コラーゲンのタイプ Collagen-Based Biomaterials for Tissue Engineering Applications、March 2010Materials 3(3)より改変

Ⅳ型コラーゲンは基底膜を形成する骨格とも言えるコラーゲンで、表皮幹細胞の維持増殖に重要な役割を示します。

 


 ・コル-4-フラッグの機能
コラーゲンIVネットに積極的に働きかけ、真皮と表皮の間の合成と固定を維持します。パールカンとコラーゲン VII の働きにより、角質層と表皮の間の密着性を高め、表皮と真皮間の栄養素の移動を促進します。 パールカンの保水力によりふっくらとした効果をもたらし、表皮では、この成分が細胞の接着、基底ケラチノサイトの自己再生、色素脱失をサポートします。


グラフ1.Ⅳ型コラーゲンの増加効果

in vitro実験では、コントロール(比較対象品)と比べてⅣ型コラーゲンの量が153%も増えることがわかっています。

図2. DEJ(真皮表皮結合層)でのⅣ型,Ⅶ型コラーゲンの増強効果

さらに、3次元培養皮膚モデルを用いてDEJ(真皮表皮結合層)中のⅣ型コラーゲンおよびⅦ型コラーゲンを蛍光染色して観察すると、Ⅳ型では160%、Ⅶ型では300%も増えていることがわかりました。

in-vivo試験ではしわの減少(ー19%)、首やデコルテの肌の引き締め、デコルテの黒ずみの減少に高い効果があることがわかっています。

 

 

 ・まとめ
コル-4-フラッグはコラーゲンネットを強化する機能をもつヒト型コラーゲンフラグメントで、動物原料を使用しないため、サステナブルで環境負荷が少ない画期的な化粧品原料です。

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エイチ・ホルスタイン株式会社 

ドイツのハンブルク市に本社をおき、主にドイツ ・スイスからヘルスケア分野 (医薬品 ・化粧品 ・健康食品) の新製品を日本企業に紹介し、その原料の輸入販売や、医薬分野のライセンス活動や薬事対応を支援するコンサルティングを行なっております。また、医薬品 (医療用および一般用) については、原薬 ・半製品の国内製薬会社による輸入のサポート業務も行っています。

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